僕は死ぬまでSyrup16gを聴き続けるのか

 

大学に向かう満員電車の中で、いつものように「Reborn」を聴きながらふと思った。

 

 

 

…振り返ってみると以前までとは明らかに音楽に"費やす"時間は確実に減った。

 

YouTubeで関連動画から知らないバンドのMVを漁ることもなくなった。

 

高校まで狂ったように聴いていたバンドも、いつのまにか新譜を追いかけなくなった。

 

大学に入って時間は持て余しているのに…

 

音楽との付き合い方が変容していく時期なのかもしれない。

 

 

 

でもなぜかSyrup16gはずっと聴き続けている。

 

Syrup16gを聴き始めたのはたしか浪人時代だった。最初のきっかけが何だったのかは覚えていない。勉強の妨げになるからとiPodの中の音楽はほとんど消していたけど、なぜか「Reborn」だけプレイリストに残して、帰りの電車の中で聴くようになっていた。

 

自分はSyrup16gの熱心なファンというわけでもないし、ライブだって観たことがない。そもそも日常的に聴くような音楽性でもないし。

 

 

 

バンドというのは"消耗品"らしい。急速に消費され、捨てられていく。LINEの一言にライブ参戦予定を連ねるのに忙しい友達も、これから日々の生活に忙殺され、僕に勧めてきたバンドたちをわすれていくのだろうか。

 

少し寂しい気もするけど、それが悪いことのようには思わない。"No Music No Life"な生活はむしろ不健康だと思う。音楽に救われた人間よりも、音楽に蝕まれた人間のほうが多いのではないだろうか。

 

 

 

それでもふとした瞬間に音楽を求める瞬間は必ずやってくる。

 

そんな人生の隙間隙間に、やさしく寄り添うSyrup16gの音楽を僕は手放せない。